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遠藤 章
Annals of the ICRP, 45(1_suppl.), p.178 - 187, 2016/06
国際放射線防護委員会(ICRP)が提案する臓器・組織の等価線量、実効線量等の防護量は、放射線による人体の被ばくの程度を定量化し、線量の制限や防護の最適化を図るために使われている。人体に対して定義される実用量は測定できないため、国際放射線単位測定委員会(ICRU)は、測定によって防護量を評価するための実用量を開発した。現在使われている実用量は、30年以上も前に定義されたものである。ICRUは、ICRP 2007年勧告における防護量の変更を契機に実用量の検討を行った。その結果、委員会は現在のものに替わる新たな実用量を提案することとした。エリアモニタリングに対しては、ICRU球のある深さで定義する線量から、粒子フルエンスに基づき防護量と関連付けた量に変更する。本発表では、新たに提案する実用量の定義と、それが線量測定の実務に及ぼす影響について検討した結果を報告する。
山口 恭弘; 吉澤 道夫
Proc. of the Int. Radiation Protection Association,Vol. 2, p.1237 - 1240, 1992/00
ICRP1990年新勧告に基づき、新たに導入された各臓器・組織の等価線量、及び実効線量をモンテカルロ法により計算した。単色光子の面平衡ビームを異なる86方向から入射させ、等価線量と実効線量の入射角度依存性を検討した。その結果、両者とも強い角度依存性を有すること、実効線量は前方入射の場合に高い値を示すことが明らかになった。
吉田 芳和
労働衛生, 17(7), p.19 - 24, 1976/07
ICRP勧告を中心に放射線防護に関する基本的考え方と許容線量の勧告値を解説したもので、自然放射線および診断用放射線による被曝、ICRPの耐容線量から許容線量勧告の変遷、ICRP勧告法令の許容線量との関係、放射線被爆による危険度の推定ならびに今後の動向についても紹介した。